三洋スーパースタンド株式会社
プロが認めた業務用の組み合わせ自由な店舗什器等を豊富に取り揃えております。

店舗什器(じゅうき)ってなに?
誰でも絶対見たことある、「什器(じゅうき)」を深堀り!

2024.05.29

誰もが利用するスーパーマーケットやドラッグストア。
お店は色々あるけれど、どこも似たような陳列台(棚)を使っているなと思ったことはありませんか?

お店で使われている陳列台ってどんなもの?

この陳列台(棚)<※上記写真>がまさしく什器(じゅうき)です。
什器(じゅうき)というのは、国語辞典などでは「日常生活で使用する器具や家具のこと」とされています。
そういう意味では家にあるタンスなども什器に含まれるのですが、一般的にはお店や企業で使用されている備品や器具全般のことで、家庭で使う家具のことは什器とは呼びません。
事務所内のものは「オフィス什器」、お店なら「店舗什器」、飲食店なら「厨房什器」。

什器というのは、商業用に使用されている器具全般を指す言葉なんです。

もともと仏教用語の什物(じゅうもつ)が語源と言われていて、「什」という漢字はたくさんのものという意味があるそうです。

店舗什器っていつから使われているの?

(1950年代の八百屋の様子)

昔の商店は、魚屋、八百屋、精肉店、日用雑貨店と業態ごとが一般的で、各商店では、陳列台として木製の平台に平面的に並べるのが主流でした。

それが1950年代(昭和30年代)に入ると、肉・魚・野菜の生鮮3品をはじめとする食料品や雑貨・日用品などの生活用品が1ヶ所で揃うスーパーマーケットが各地に広がり、商品の売り方、買い方が変化していきました。
スーパーマーケットでは限られた店内にできるだけ多くの商品を並べる必要があるため、効率的な売場づくりをしなくてはなりません。

そこで生み出されたのが、スチール製の陳列台です。
高さを利用した陳列に変えることで、扱える商品数を何倍にも増やすことが可能になりました。
スーパーマーケットの広がりと共にスチール製の陳列台が選ばれ、その普及に時間はかかりませんでした。

スーパーマーケットの広がりとともに、スチール製の店舗什器も普及していったんですね。

(1970年に発売された当社のスチール製陳列台)

スチール製の陳列台が選ばれた理由?

当時からスチールは、丈夫で加工もしやすく大量生産が可能で、安価に提供する事が可能でした。
そして、木製の陳列台に比べ、スチール製の陳列台は強度があり重さのある商品も陳列できる上、腐食にも強く、高い耐久性もあり、店舗什器として相応しい性能がありました。
また、完成品での納品が主流だった木製の陳列台に対して、現地での組立てを可能にした組立式スチール製の陳列台はトラックにパーツ単位で隙間なく積むことができ、大量の陳列台を1度に運ぶこともできました。

しかし、そんな当時のスチール製陳列台は、ほとんどがドライバーとビスを使って組み立てるものでした。
中規模のスーパーマーケットでも陳列台は約50台程度必要とされ、それぞれに5枚の棚板を取り付けるのが一般的で、これを組み立てるとなると相当な手間と時間がかかりました。
ところが、当社の陳列台は当時より組立にビスを必要としないはめ込み式のスナップタイプ。
ハンマー1つあれば、パーツを叩き込んで組み立てるので、他社製品の半分以下のスピードで組み立てられたことから、業界内でも高く評価されました。

(発売当初の当社カタログ)

現在当社の陳列台は、見た目のスマートさだけでなく、当時よりさらに軽量化し耐荷重もアップし、もちろん組み立てやすさも向上しています。
さらに塗装においても環境や人体への影響が小さい粉体塗装を採用するなど、進化を遂げています。
ビスを必要としないはめ込み式が60年以上も前に生み出されていたなんて画期的ですよね。

ちなみに陳列台のサイズは当初からほとんど変わっていません。
長さ=尺、質量=貫、体積=升と定義された「尺貫法」が江戸時代より日本の伝統的な計量法として使われてきました。
陳列台(什器)は、当初からこの尺を基準にして作られているのです。
現在の日本では、法定計量単位としてはメートル法が使用されていますが、今でも「尺貫法」は様々な業界で使われています。
特に日本の建物は今日でも尺貫法で設計され、建てられていることが多いので、店内に並べる陳列台(什器)も同じ基準=尺の単位で作ることが最もレイアウトしやすいのです。

どんなお店で使われているの?

陳列台は商品を並べるための台なので、どんなお店でもあります。
身近なお店では、スーパーマーケットやホームセンター、ドラッグストアもありますね。
他にも本屋、ペットショップ、カー用品店、酒屋、衣料品店、飲食店などなど、ほとんどのお店で陳列台が活躍しています。

こうしてみると、陳列台の種類がとても豊富だということがわかります。
商品の種類が多くなるにつれて、それぞれに最も適した陳列方法を模索し開発を続けてきた結果、当社だけでもその数は3,000種類以上になりました。

もちろん、現在でもよりよい製品の開発に力を注いでいるので、今まで見たことのない陳列方法や陳列棚が生み出される日も、そう遠くないかもしれません。

当社陳列台の特徴をご紹介

最後に、当社陳列台の特徴を一部ご紹介しましょう。
陳列台などの店舗什器は、組み立てると大きく存在感があるものですが、あくまでも商品を陳列することが目的。
言い換えれば、目立ってはいけない存在なのです。
その存在感を消しつつ、できるだけ多くの商品を陳列できなければいけません。
商品がお客様の目に留まることはもちろん、手に取りやすく購入に結びつきやすいよう、お店のお手伝いをする存在であることが大切です。

また、店舗では定期的、あるいは必要に応じてレイアウトを変更することがあるため、解体が容易で組み替えやすいということはとても重要になります。

一般的に陳列台は、写真のように片面タイプと両面タイプの2種類がありますが、当社以外の製品は、一部のパーツが溶接されており取外すことができず、片面タイプは片面として、両面タイプは両面としての利用しかできません。
そのため、変更するレイアウトによっては、この位置に片面タイプが置きたいが、両面タイプしか無い!等の問題で、新たな陳列台の購入や、逆に使用しない陳列台が余ってしまう等のケースが発生する場合があります。

その点、当社の組立式スチール製陳列台は全てのパーツを取り外すことができるので、両面型を片面型として利用したり、片面型にパーツを加えることで両面型として利用できる上、パーツを付け替えれば棚の奥行を変更することも可能になります。
さらに、オプションパーツをジョイントする事で高さを追加することもできます。
すなわち、パーツの組み替えを行う事で様々なレイアウトに対応する製品なのです。変形ロボットみたいですね(笑)
私たちは、パーツを無駄に余らせることなく、コストを抑えながらイメージ通りの店舗レイアウトを可能にする陳列台であることを常に目指しています。

そして、来店するお客様にお買物を楽しんでいただくために、敢えて目立たぬよう商品の引き立て役となるべき陳列台の改良や開発に日々取り組んでいます。

お店に行かれたときにはぜひ、どんな陳列台が使われているかのじっくり見てみてくださいね。
もしかすると、陳列台の沼にハマってしまうかもしれませんよ(笑)

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